外国人介護職を受け入れる上で起こりやすい問題

介護業界が抱える問題の中で、特に厄介なのが介護職の不足です。2025年には、後期高齢者の増加により様々な分野で問題が発生すると予想されており、介護業界でも、介護職の不足がより深刻になる恐れがあります。このような、人手不足を解消するための切り札と位置づけられているのが、外国人介護職の受け入れです。母国に介護の技術を持ち帰りたい、家族に仕送りをしたいなどの理由で、日本で介護職として働きたいと希望する外国人は多く、実際に外国人介護職は多くの施設で受け入れられています。

人手不足の解消につながるなど色々なメリットがある反面、外国人介護職を受け入れることにはデメリットもあり、代表的なデメリットとして挙げられるのが、意思疎通がうまくいきにくい点です。全く日本語を話せないなんてことはありませんが、外国人介護職の日本語のスキルにはばらつきがあります。専門用語が飛び交いがちな介護の現場で意思疎通がうまくいかず、日本人と外国人介護職がお互いに困ってしまうというのは、よく見られる光景です。そのため、外国人介護職を受け入れるのであれば、ゆっくり、はっきり話すよう日本人の職員に対して呼びかけるなどの配慮が欠かせません。

また、実際に介護を受ける利用者本人、あるいは利用者の家族が、外国人介護職に対して不安を感じるというのも、起こりがちな問題です。排他的な考えが不安の根っこにある場合も多く、問題を解決するのは簡単ではありません。それでも、外国人介護職は真面目に介護に取り組んでいるので安心して欲しいと、施設側が発信し続けることは非常に大事です。